顎関節症は、顎関節やあごを動かした時に生じる、咀嚼筋の痛み、顎関節雑音、開口障害あるいは顎運動異常を主要症候とする障害をとりまとめた病名のことです。顎関節症の症状には多くの方が悩まれていて、「治るだろう…」と放置されがちな病気の一つです。しかし、場合によっては放っておくと悪化してしまう恐れもあるため、痛みだけでなく、口があけにくい、カクカク音がなるなど違和感がある時には、ご相談ください。顎関節症の中には、あごを動かす筋肉の痛みを主な症状とするもの、顎関節の痛みを主な症状とするもの、顎関節の中にあるクッション(関節円板)のずれが生じるもの、および、顎関節を構成する骨に変化が生じるものが含まれています。

顎関節症の症状

  • 口を開けるとザーザー、あるいはカクカクと音がする
  • 朝起きたら、顎の周りにこわばり感を感じる
  • 顎の周りに違和感や痛みを感じる時がある
  • 顎が痛くなって、大きな口を開けられない
  • 急に硬い食べ物が食べにくくなった
  • 最近、頭痛や肩の痛み、腰の痛みがあるが、原因がよくわからない

顎関節症の治療方法

生活習慣の改善も非常に有効です。具体的には、顎に負担をかけてしまう動作を減らしていくことが大切です
・ 顎の関節を鳴らして遊ばない
・ 無理に大きく口を開けない
・ 硬いものを控える
・ 日中の歯ぎしりや噛みしめをやめる
・ 頬杖をつかない
それでも痛みが緩和されない場合はスプリントというスポーツ選手が使用するようなマウスガードを装着して治療を行います。

  1. スプリントでの治療方法
    ミニスプリントを使用します。違和感のないように可能な限り小さいスプリント(2歯ぐらいの大きさ)を装着していただき、調整します。
  2. かみ合わせ調整
    天然の歯をなるべく削らず被せ物があれば、人工物を削ってかみ合わせを極わずか調整します。

不良な噛み合わせの原因を作っている虫歯や、金冠の治療を行わないと、スプリント治療を行い、肩や、腰の痛みが緩和されたとしても、顎関節症はいずれ再発してしまいます。
そうならないためにもぜひ、一度ご相談してください。
※スポーツ用マウスガードの作成をすることもできます。